猫ちゃんの飼い主様へ
知ってほしいことがあります!!
高齢期の猫ちゃんは腎臓病や歯周病、腫瘍などが多いことをご存知の方も多いかもしれません。
そして変形性関節症などの運動器疾患が多いことはご存知でしょうか?
様々な論文等が出ていますが、12歳以上で90%、違う論文では6歳以上で61%、
日本国内の研究でも1歳以上の猫さんで74%の罹患率であった。
などと様々な論文が出ており日本に住んでいる猫さんにも関節炎を持っている子が多くいるという結果がわかっています。
しかしあるペット保険会社の治療を受けた猫さんの疾患別データによるとたった2%の猫さんしか受けていなかったという結果でした(保険加入している猫さん対象)
多くの猫さんが関節炎あるとのことでしたが、症状が出ている猫さんはその約40%です。
1日でも長く猫ちゃんと幸せな生活をしたいと考えている飼い主さんが多いですが、痛みを抱えながら一緒に生活したい
と考えている飼い主さんは少ないかと思います。
ではどうしたらいいでしょうか?
それはやはり猫ちゃんの行動を観察し、早期発見。または健康診断を定期的に受ける。
そして必要であれば生活環境をよりよくしてあげる、痛みをコントロールしていく。
太っている猫さんでは体重管理を行い、負担を軽減してあげる などです。
難しいと感じる点は2つあります。
①猫さんは診察室ではじっと動かないことが多く、また痛い場所を触っても
隠そうとする、平気なフリをする。もし反応したとしても痛かったのか、嫌だったのか、緊張状態でわかりづらい
という点
②急激な痛みであれば昨日との行動に気づきやすいですが、徐々に進行していくと
老化現象と思い、痛みの存在に気づきにくいという点
以上のことから、そもそも検査に進みにくくかなり症状が進行してからの発見になりやすい
という現状があります。
やはり日々の猫ちゃんの行動がどうか。。。以前と比べてどうか?という点が大切と言えます。
皆さんもご存知かと思いますが、多くの猫ちゃんって少しでも高い場所から下を見下ろしたりするのが大好きですよね。
しかし痛みがあると、前はよく昼寝していたキャットタワーに登らなくなった、大好きな遊びもしなくなった。
飼い主様がいるソファーに登り撫でて欲しいけど、ソファーに飛び乗ることが大変になってしまった
などという行動の変化が起きてきます。
猫ちゃんが大好きだった行動がずっとできるように、痛みを軽減できたら、猫ちゃんもハッピーで、
その行動を見られる飼い主様にもハッピーが起きるかもしれません。
気になったら動画を撮って見ましょう。若い猫ちゃんでも数年後に比べて見るのもいいかもしれませんね。
特に注意して見て欲しい行動
①キャットタワーに一気に上れているか?
低いジャンプか?高いジャンプはできるか?
②飛び降りるか?前足を伸ばしてから飛び降りているのか?一気に飛び降りているのか?
③階段やソファーなど登るか?
④爪とぎしているか?爪とぎしていても、爪が伸びていたり、爪が太くなったりしていないか?
⑤グルーミングしていますか?
分かりづらい表現もあるのでリンク貼っておきます。
動物のいたみ研究会
https://www.animalmedia.co.jp/download/huroku/huroku08.pdf