外耳炎って??
ペット保険請求でも上位にある外耳炎。。。
(2020年調べでは16.1%でワンちゃんは6頭に1頭で請求をしています。)
発症しやすい犬種は
パグ37.0%
ゴールデンレトリーバー33.8%
フレンチブルドック29.1%
ラブラドールレトリーバーやマルチーズ、シーズーなども多いです。
立ち耳の子よりも垂れている耳の子の方が多いとも言われています。
そして若い子からシニアの子までどの年齢の子でも起きやすいと言われています。
外耳炎ってなんでしょう?
深掘りしてみたいと思います。
外耳炎=名前の通り、耳介〜外耳道の炎症が起きていることです。
*耳道=耳の穴の中です。
何らかの刺激によって外耳道の皮膚が傷つき、そこから細菌が感染して炎症を起こす病気です。
わんちゃんのお耳は「L字」になっています。
L字の中の地面と水平になっているところを「水平耳道」と言い、
地面と垂直になっている部分を「垂直耳道」と言います。
耳の道は皮膚の一部で自浄作用(自分で外耳炎にならないようにしようという作用)があります。
また耳垢(みみあか)の作用は
抗菌(細菌・真菌の発育を抑える)
疎水(耳道の過度な湿潤から守る)
自浄(自浄作用により耳道の皮膚を排除する)
湿潤(耳道を乾燥から守る)
などPHも調節したり、菌を増やさないようにしています。
しかし外耳炎の状態ではその状態が崩れてしまっているので、助けてあげる必要があります。
外耳炎になると赤みがあったり、耳は熱い感じ(熱感)があったり、腫れてしまっていたり、痛みや違和感があったりします。
また慢性化してしまうと耳の穴がふさがってしまうこともあります。
また外耳道のさらに奥にある中耳炎を併発していまうこともあります。
慢性外耳炎の75%はアレルギー疾患(アトピーなど)に関与していたや
アトピー性皮膚炎の24%の子は初めてでた病変は外耳炎だった。などとも言われています。
中年齢でなかなか治りにくい外耳炎は甲状腺機能低下症が背景疾患として患っている場合もあります。
これらの症状はありませんか?
・耳を床などに擦り付ける。
・耳をかいている
・頭を振る
・耳の脱毛や耳に毛玉ができている(かいているかもしれません)
・耳が臭い
・耳あかが多い
・耳血腫(耳たぶが腫れていて中に液体が溜まっている)
もしこれらの症状があれば、当院へ早めに受診してください。
治療は耳の洗浄をしたり、外耳道が腫れて狭くなってしまっているときは
内服薬を出す場合もあります。
また点耳薬を処方するときもあります。
当院では自宅での点耳薬が難しいこのために長く効く点耳薬を
獣医師がつけさせていただく場合もありますのでご相談ください。
また外耳炎がなかなか治らない、繰り返してしまう場合は背景の疾患があるかもしれませんので
ご相談していく必要があります。
①自宅でできることはよく観察していただき、異変がありましたらすぐに受診していただくこと
②綿棒でお掃除はやめておくこと です。
これからの高温・多湿の時期は皮膚炎・外耳炎が増えてくる時期です。
お家のペットちゃんのお耳をチェツクしてみましょう♪
また普段からお耳を触らせてくれたり、見せてくれるような状態だといいですよね♪
特にに子犬・子猫期は一生の土台となる時期で、この時期にお耳を触ることは怖くない、
痛くないということを練習していくことが大切だと当院では考えています。
この時期にただ触ることになれるのではなく、楽しい経験として記憶されていくことが
大切なので、ぜひ生後6ヶ月未満の子犬・子猫ちゃんは「子犬塾」「子猫塾」でお待ちしていますので
一緒に練習しましょう♪